2007年8月25日土曜日

ソニー、ブドウ糖で発電するバイオ電池を開発

ソニー、ブドウ糖で発電するバイオ電池を開発

ソニー、ブドウ糖で発電するバイオ電池を開発
2007年08月24日 日刊工業新聞

 ソニーは23日、ブドウ糖で発電するバイオ電池を開発したと発表した。外形は幅、高さ、奥行きがいずれも39ミリメートルで、ポンプなどを使わない簡素な構造のパッシブ型のバイオ電池として世界最高の50ミリワットの出力を実現した。開発したバイオ電池4ユニットを直列に接続することで、同社製携帯オーディオプレーヤー「ウォークマン」の記録媒体に半導体メモリーを使用した機種で音楽を再生できた。

 電池の負極にはブドウ糖を分解する酵素と電子伝達物質を固定化。一方、正極は酸素を還元する酵素と電子伝達物質を固定化し、これらでセパレーターを挟んだ構造になっている。

 負極では酵素と電子伝達物質を活性を維持した状態で高密度に固定するため、2種のポリマーの静電相互作用を利用した。さらにイオンバランスなどの調整を行って、ブドウ糖を効率的に分解して電気エネルギーを取り出す。正極側では、反応に必要な酸素を効率的に取り込むため、酵素や電子伝達物質を固定した多孔質カーボンを採用するなどで水分を適度に保つ技術も開発した。

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